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乳酸菌について LGG乳酸菌って LGG乳酸菌の可能性 コラム Q&A
花粉症における2つの乳酸菌の働き 2つの乳酸菌について

LGG乳酸菌

Lactobacillus rhamnosus GG(以下LGG乳酸菌)は1980年代、健康な成人の腸内から分離されたヒト腸管由来の乳酸菌で、世界で最も広く使われている代表的なプロバイオティクス乳酸菌の一つです。2001年に小児のアトピー性皮膚炎を予防する効果が発表されてから一躍注目を浴び、世界で最も研究されている乳酸菌です。

TMC0356乳酸菌

タカナシ乳業独自の研究により、健康な成人の腸内から分離された乳酸菌、Lactobacillus gasseri TMC0356(TMC0356乳酸菌)は、動物試験やヒト臨床試験においてアレルギー発症に深く関与するIgE抗体を抑制する結果が得られており、抗アレルギー効果が期待できると考えています。

花粉症のメカニズム
花粉症のメカニズム
花粉症は免疫の過剰反応 免疫システムを正常にすることが大切です
免疫システムについて~腸は最大の免疫器官~
体を守る免疫システムは、さまざまな免疫細胞のバランスで成り立っています。そのため、ある免疫細胞が強く働きすぎると、免疫システムに異常が起こり、体にも異常反応が現れます。これがアレルギー反応です。免疫細胞の中で「T細胞」という細胞は免疫の司令塔の様な働きをします。T細胞にも種類があり、Th1細胞とTh2細胞がお互いにシーソーのようにバランスをとり免疫システムが正常に作動しています。しかし、Th2細胞の作用が大きくなるとIgE抗体という物質が過剰に産生され、さまざまなアレルギー症状を引き起こします(図1)。よって、この二つの免疫細胞のバランスを整えることが大事だと考えられています。
図1
図1 アレルギー発症のメカニズム
そんな免疫システムを左右する免疫細胞が多く存在するのが腸です。
腸は最大の免疫器官と言われ、体全体の免疫細胞の60%以上が集結しています。なぜなら、食べ物から栄養分を体内へ取り込む際に、食べ物と一緒に腸内へ入ってきたウィルスや細菌などの異物も体内へ侵入するリスクがあるからです。腸管は、効率的に栄養素を吸収するために非常に大きな表面積をもっています。これは同時に想像を絶するほどの膨大な量と種類のウィルスや微生物、さらにはアレルゲン物質に接し、物理的・化学的な攻撃を受けることを意味します。それらに対抗する為に、腸管には非常に強固な免疫担当細胞が集結しているのです。腸管免疫の特徴として、ウィルスや細菌、アレルゲンなどの異物に対するミサイルであるIgA抗体を誘導、実行する器官が存在しており、パイエル板という組織も腸管免疫を誘導、制御している組織の1つです(図2)。
図2
免疫細胞の多く存在する腸内環境が、免疫システムに大きな影響を与えています。
2つの乳酸菌の働きについて
腸管防御機能を高めて外敵侵入から身を守るLGG乳酸菌
LGG乳酸菌の腸管免疫に与える影響を調べるため、蛍光染色したLGG乳酸菌をマウスに投与し、パイエル板を採取したところ、確かにパイエル板内にLGG乳酸菌が取り込まれている事が確認されました。これにより、LGG乳酸菌がパイエル板内に存在する免疫担当細胞に刺激を与えていることが示唆されました(図3)。次にマウスへLGG乳酸菌を1週間継続投与し、パイエル板を採取して培養を行いました。その結果、IgA抗体の産生量が対照群と比較して有意に高まることがわかり(図4)、LGG乳酸菌は腸管の免疫を活性化し、外部からの異物(アレルゲンなど)に対して、腸管の防御機構を高めることが示唆されました。

Harata et al. Microbiol. Immunol. 53:475-480 (2009)
図4
外敵(花粉)侵入があっても免疫バランスを正常に保つTMC0356乳酸菌
TMC0356乳酸菌によるIgE抗体の抑制効果を検討するために、動物試験を実施しました。マウスにTMC0356乳酸菌を28日間摂取させ、さらに試験期間中にアレルゲンを感作させてアレルギー状態にさせます。試験終了時の28日目に血液中の総IgE抗体を測定すると、TMC0356乳酸菌の摂取によりIgE抗体価が有意に減少しました。また、Th1細胞を活性化するIL-12が高くなっており、TMC0356乳酸菌はTh1を活性化し、Th1/Th2バランスを改善していることが明らかとなりました。さらに、IgE抗体価が高く通年性アレルギーを持つ被験者15名に、TMC0356乳酸菌で調製した発酵乳を1日に200ml、28日間摂取してもらい、摂取前、摂取14日後および28日後に採血し、アレルギー症状の指標となる免疫細胞や抗体価を測定しました。摂取前と比較して、摂取14日後および28日後で、Th1細胞が有意に高くなっていました(図5)。さらに、IgE抗体価も摂取28日後で有意に減少していました(図6)。これらの動物試験および臨床試験の結果から、TMC0356乳酸菌の摂取がTh1/Th2のバランスを整え、アレルギー症状を改善することが考えられました。

何方ら 食品工業48(18):1-12(2005)
Morita et al. Microbiol. Immunol. 50(9): 701-706 (2006)
図5 図6
腸内細菌叢を整えるLGG乳酸菌+TMC0356乳酸菌
LGG乳酸菌とTMC0356乳酸菌で調製した発酵乳摂取による腸内細菌叢を解析しました。
培養法にて、試験前後の腸内細菌叢を検討したところ、発酵乳摂取により、試験終了後のBifidobacteriumの占有率が試験開始時の19%から試験終了時には34%となり有意に増加していました(図8)。さらに、網羅的に腸内細菌叢の変化を検討するためにT-RFLP法により解析しました。プラセボ群では試験前後で53%(8人/15人)の被験者の腸内細菌叢が大きく変化していたのに対し、試験発酵乳では21%(3人/14人)となりました(図9)。
よって、試験発酵乳摂取では花粉飛散時期による腸内細菌叢の変化を少なくし、腸内細菌叢の安定に有益に働く可能性が示唆されました。
図7 図8
LGG乳酸菌とTMC0356乳酸菌による抗アレルギー効果
LGG乳酸菌とTMC0356乳酸菌はそれぞれ異なった抗アレルギー作用を持つことが考えられ、2つの乳酸菌を摂取することによって、その効果はより強くなると考えられます。そこで、2つの乳酸菌(LGG-TMC0356乳酸菌)による相乗的な効果に注目し、日本人で最も罹患率が高いと考えられているアレルギー性鼻炎及び季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)への影響を検討しました。
鼻粘膜血管透過性
ラットに28日間LGG-TMC0356乳酸菌を摂取させ、7日目、14日目にアレルゲンで感作させてアレルギー状態にします。その結果、乳酸菌を摂取したラットでは鼻粘膜血管透過性が抑制されることがわかりました(図10)。血管透過性とは、血管の中を流れる血液の成分が血管の外に漏れやすくなることです。アレルギー反応が起きると血管透過性が高まり、炎症物質が漏れて炎症を引き起こし、粘膜の腫れや鼻づまりの原因となります。よって、LGG-TMC0356乳酸菌は鼻アレルギーに有効であることが示唆されました。

Kawase et al. BBB 70(12): 3025-3030 (2006)
図10
鼻づまり
ヒトの鼻の構造に近いモルモットを使い、アレルギーにより誘発される鼻づまりに対する影響を検討しました。ヒトのアレルギー性の鼻閉は抗原が鼻に入ると直ちに現れる即時相反応と、数時間後に現れる遅発相反応の2相性であることが知られており、モルモットのモデルはその反応をよく観察することができます。その結果、LGG-TMC0356乳酸菌を摂取させることにより、即時型の鼻づまりおよび遅発型の鼻づまりともに予防する結果が得られました(図11)。

Kawase et al. Microbiol. Immunol. 51(11): 1109-1114 (2007)
図11
花粉症
神奈川県内に在住するスギ花粉症患者を2つの群に分け、一方にはLGG乳酸菌TMC0356乳酸菌で調製した発酵乳(ヨーグルト)を、もう一方には二つの乳酸菌が入っていない発酵乳を10週間摂取してもらいました。その結果、LGG乳酸菌とTMC0356乳酸菌で調製した発酵乳を摂取することで、花粉症による鼻づまりの自覚症状が有意に改善されました(図12)。LGG乳酸菌とTMC0356乳酸菌は、スギ花粉症による鼻症状の改善に作用することが明らかになりました。

Kawase et al. Int. J. Food Microbiol 128: 429-434 (2009)
図12
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