肌の潤いとLGG®乳酸菌

研究1

LGG®乳酸菌の摂取が健常成人の腸内環境および肌状態に及ぼす影響:二重盲検臨床試験

〈 研究1 〉

LGG®乳酸菌の摂取が健常成人の腸内環境および肌状態に及ぼす影響:二重盲検臨床試験

背景・目的

近年、若い女性を中心にダイエットなどの過度な食事制限により、必要な栄養素が摂取できていない場合が多くみられます。肌の状態は外的要因だけでなく、食生活も関連しています。さらに、運動不足やストレスのような現代社会の生活環境や健康、精神状態もまた、肌と密接に関係を持つと言われています。このような状況下で、肌の状態を向上するためには、外部からのスキンケア以外に、様々な食品の摂取により体の中から肌の健康を保つことも重要だと考えられます。特に、腸内環境の悪化、つまり便秘状態は肌の状態を悪化させることが一般的に知られております。我々も、プロバイオティクスであるLGG®乳酸菌の摂取による、投与前後試験を実施したところ、女性の便秘の改善および肌の状態を改善する可能性が示唆されました(宮澤ら 日本乳酸菌学会誌 28;12-17 (2017))。本研究では、女性だけでなく男性も含めLGG®乳酸菌による腸内環境および肌状態への影響をさらに検討しました。

方法

1週間の排便回数が3~5回で便秘の自覚があり肌の乾燥や肌荒れが気になる健常な成人を対象に、LGG®乳酸菌(n=45)またはプラセボ(n=44)を1日1回、4週間摂取し、摂取前後の角層水分量と経表皮水分蒸散量を機器計測により測定しました。

結果
  • LGG®乳酸菌群では、プラセボ群よりも前腕部の角層水分量が有意に高まりました。また、試験前後の頬の経表皮水分蒸散量がLGG®乳酸菌群のみ有意に抑制されました【図1、2】。

  • 【図1】各層水分量(腕)
  • 【図2】経表皮水分蒸散量(頬)
結論

肌にとって水分保持は非常に重要であり、肌の保湿に寄与しています。水分量の減少は、肌のバリア機能を低下させ、乾燥、肌荒れなどの肌トラブルを引き起こします。これらの結果より、LGG®乳酸菌の摂取により、肌の状態を改善することが示唆されました。

【出典】Miyazawa et al. Int J Probiotics Prebiotics 13;11-18 (2018)
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