乳児疝痛とLGG®乳酸菌
乳児疝痛を管理する上でのLGG®乳酸菌について:ランダム化比較試験
乳児疝痛におけるLGG®乳酸菌の治療と微生物学的プログラミングについて:ランダム化比較試験
乳児疝痛を管理する上でのLGG®乳酸菌について:ランダム化比較試験
この研究の目的は、乳児疝痛の治療における LGG®乳酸菌の有効性を調査することです。
母乳育児中の乳児45名を対象に、LGG®乳酸菌(n=24)またはプラセボ(n=21)を28日間連続で投与しました。糞便サンプルは、投与前(0日目)と投与後(28日目)に対象者から回収し、すぐに分析しました。糞便中のカルプロテクチンは、定量分析方法で検出しました。総細菌数といくつかの選択された細菌種は、定量PCRを使用して評価されました。
LGG®乳酸菌群では、泣く時間の長さが242分から104.7分に減少しました【図1】。
糞便中のカルプロテクチンが有意に減少しました【図2】。
さらに、LGG®乳酸菌群では、腸管内のラクトバチルス属と総細菌数が増加しました。これらすべての変化は、プラセボ群では観察されませんでした。
LGG®乳酸菌を28日間摂取した乳児は、泣き時間の長さおよび便中のカルプロテクチンの量が減少し、腸内のラクトバチルス属の細菌数および細菌総数が増加しました。
乳児疝痛におけるLGG®乳酸菌の治療と微生物学的プログラミングについて:ランダム化比較試験
プロバイオティクスのラクトバチルス ロイテリやアレルゲン負荷の軽減が疝痛の乳児の泣き時間を軽減する可能性がありますが、LGG®乳酸菌の効果は現時点ではわかっていません。
疝痛の乳児30名を対象に、LGG®乳酸菌(n=15)またはプラセボ(n=15)を摂取しました。毎日の泣き時間は日誌と親のインタビューによって記録されました。糞便中のカルプロテクチンと腸内細菌叢の構成は定量PCRによって摂取前後に評価されました。
日誌によると摂取終了時の毎日の泣き時間は、LGG®乳酸菌群(173分)とプラセボ群(174分)の間で同等でした。しかしながら親のインタビューによると、LGG®乳酸菌群では毎日の泣き声が68%減少し、プラセボ群では49%減少しました。
乳児へのLGG®乳酸菌摂取は、日誌で記録された泣き時間に対して治療効果を有しませんでした。しかしながら親のインタビューにおいてはLGG®乳酸菌摂取が効果的であることを示唆しました。